「もっと早く始めれば…」70歳でNISAを始めた私が、今だからこそ伝えたい、たった一つのこと

70歳で新NISAを始めた筆者が、後悔と経験から学んだ「成長投資枠」のおすすめ銘柄と考え方を解説。老後の不安を安心に変える、シニア世代向けの失敗しない投資術を具体的に紹介します。

 

70歳からの挑戦、新NISA成長投資枠の賢い使い方 70歳で新NISAを始めた私が、後悔と経験から学んだ「成長投資枠」の賢い使い方をお伝えします。老後の不安を安心に変える、具体的なおすすめ銘柄と失敗しないためのヒントがここにあります。

 

「もっと早く始めていれば…」70歳を迎え、退職金通帳を眺めながら、私は何度そう思ったことでしょう。年金だけでは心許ないという漠然とした不安、そして物価が上がり続ける世の中への戸惑い。

そんな時、息子に勧められて恐る恐る始めたのが「新NISA」でした。正直なところ、投資なんて自分には縁遠い世界だと思っていました。

しかし、始めてみると、それは老後の生活を守り、ささやかな楽しみを育てるための、思っていたよりもずっと心強い味方だったのです。

この記事では、そんな私が今だからこそ伝えたい、新NISA「成長投資枠」との付き合い方について、私の経験を交えながらお話ししたいと思います。😊

 

🤔 なぜ今、私のようなシニア世代に「新NISA」が必要なのか

若い頃は「貯蓄は美徳」と教わりました。しかし、時代は大きく変わりました。いわゆる「老後2000万円問題」が話題になり、超低金利の今、銀行に預けているだけでは大切なお金が目減りしてしまう可能性すらあります。インフレ、つまり物価の上昇に、貯金の利息が追いつかないのです。

 

縁側で穏やかに微笑む70代の夫婦。手には新NISAに関する本を持っており、これからの人生設計について話している様子。
70歳、人生の新しい一歩。新NISAとの出会いが、穏やかな日々に新たな楽しみをくれました。


そこで注目されるのが、新NISAの「成長投資枠」です。この制度を使えば、株式投資などで得た利益や配当金が非課税になります。

特に、定年後の私たちにとって、安定した配当金は年金にプラスアルファの収入となり、生活に大きなゆとりをもたらしてくれます。

💡 押さえておきたいポイント!
新NISAには年間120万円まで積立投資に適した商品に投資できる「つみたて投資枠」と、年間240万円まで個別株や幅広い投資信託に投資できる「成長投資枠」の2つがあります。

特に「成長投資枠」は、配当金を出してくれる企業の株(高配当株)なども選べるため、定期的な収入源を作りたいシニア世代にとって非常に魅力的なのです。

 

📊 私が実際に選んだ、シニア向け「成長投資枠」おすすめ銘柄

私が銘柄を選ぶ上で最も大切にしたのは、「大きな利益を狙う」ことよりも「着実に、心穏やかに持ち続けられる」ことでした。事業が安定していて、株主への還元(配当)を大切にしている。そんな「大人の付き合い」ができる企業を探したのです。

 

虫眼鏡を使って丁寧に株式チャートを確認するシニア男性。新NISAの成長投資枠で、盆栽を育てるように慎重に銘柄を選んでいる。
銘柄選びは、まるで盆栽を育てるよう。一つ一つ丁寧に、将来の成長を願って。


ここでは、私が実際に投資を検討し、シニア世代の資産形成に合っていると感じた銘柄の考え方をいくつかご紹介します。

厳選!シニア向けポートフォリオの考え方

分類 銘柄の考え方(例) なぜシニア向けか 投資のヒント
投資信託 eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン) これ1本で世界中の企業に分散投資。銘柄選びに悩む必要がなく、手間がかからない。 資産の「土台」として、まず最初に検討したい選択肢です。
高配当株 三菱HCキャピタル 長年にわたり増配を続ける実績があり、安定した配当収入が期待できる。 配当利回りだけでなく、「連続増配」という実績に注目しましょう。
高配当株 NTT(日本電信電話) 通信という生活に不可欠な事業で安定性が高い。株主優待も魅力的。 少額から始められる「単元未満株」を活用するのも一手です。
高配当ETF 複数の高配当銘柄の詰め合わせ 個別株を選ぶ手間が省け、自然と分散投資ができるためリスクを抑えやすい。 個別株と投資信託の「いいとこ取り」と言えるかもしれません。
⚠️ ご注意ください!
これはあくまで私の考え方であり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任が原則です。大切なのは、配当利回りの高さだけでなく、その会社が今後も安定して利益を出し続けられるか、ご自身で納得のいくまで調べることです。

 

💡 「つみたて投資枠」との賢い使い分け

新NISAには「成長投資枠」の他に「つみたて投資枠」があります。この二つを上手に使い分けるのが、賢い活用法の鍵です。

📝 私の基本的な戦略

基本戦略 = 守りの「つみたて投資枠」 + 攻めの「成長投資枠」


私の場合は、このように考えています。

1) つみたて投資枠:eMAXIS Slim 全世界株式のような低コストのインデックスファンドに毎月コツコツ積立投資。これは資産全体の土台となり、世界の経済成長の恩恵をゆっくりと受け取る「守り」の投資です。

2) 成長投資枠:NTTや三菱HCキャピタルのような安定した高配当株を買い付け。こちらは年金に上乗せする「お小遣い」を生み出すための「攻め」の投資と位置付けています。

→ この組み合わせにより、資産全体の安定成長と、定期的な現金収入の両方を狙うことができます。

 

複数のカゴに色とりどりの卵が分けられているイラスト。「ひとつのカゴに全ての卵を盛らない」という分散投資の重要性を示している。
ひとつのカゴに全ての卵を盛らない。分散投資は、心の安定剤にもなります。


✨ 焦らない、欲張らない。それが一番の秘訣

投資を始めると、つい日々の株価の動きが気になってしまうものです。しかし、私たちシニア世代の投資で大切なのは、短期的な値動きに一喜一憂しないこと。どっしりと構え、長期的な視点を持つことが肝心です。

📌 賢者の知恵
「卵は一つのカゴに盛るな」という投資の格言があります。これは、一つの銘柄や国に集中投資するのではなく、複数の対象に分けて投資(分散投資)することで、リスクを減らすという考え方です。例えば、つみたて投資枠で米国株ファンドを選んでいるなら、成長投資枠では日本の高配当株を組み合わせるなど、意識的に資産を分散させることが大切です。

 

👨‍🏫 実例:もし退職金2,000万円でNISAを始めるなら

これから退職を迎える方や、すでに退職金をお持ちの方のために、一つのモデルケースを考えてみました。

モデルケース:65歳・退職金2,000万円

  • 目標:資産を大きく増やすより、安定した配当収入で生活にゆとりを持たせたい
  • 投資経験:ほとんどなし

ポートフォリオ案

1) 1,000万円(資産の土台):「eMAXIS Slim 全世界株式」などのインデックスファンドに投資。NISA枠を使いながら、数年に分けてゆっくり買い付けます。

2) 800万円(配当収入源):NTT、三菱HCキャピタル、JTなど、業種が異なる日本の高配当株4〜5銘柄に分散投資します。

期待されること

- 結果1:インデックスファンド部分が世界経済の成長とともに、長期的に資産価値を増やしてくれる可能性があります。

- 結果2:高配当株部分からは、税引き前の配当利回りが平均4%だと仮定すると、年間約32万円(税金がかからない!)の配当収入が期待できます。これは月々2万6千円ほどになり、生活の大きな助けになります。

もちろん、これはあくまで一例です。大切なのは、ご自身の目標や、どれくらいのリスクなら受け入れられるかを考え、自分だけの配分を見つけることです。

 

✍️ 最後に、私が本当に伝えたかった「たった一つのこと」

ここまで、私の拙い経験をお話しさせていただきました。銘柄選びの考え方や、ポートフォリオの例もご紹介しましたが、私が70歳になって、この記事を通して本当に伝えたかったことは、実は別にあります。

 

夕日を背景に、将来の計画を立てながら楽しそうに話す老夫婦。新NISAを始めたことで、二人の未来がより明るくなったことを象徴している。
これからの人生を、もっと豊かに。勇気を出して始めた一歩が、二人の未来を明るく照らします。


それは、「始める勇気を持つこと」、ただそれだけです。もっと早く始めていれば、という後悔は今でもあります。しかし、70歳からでも始めて良かったと、心から思っています。NISAを始めたことで、世の中の動きに関心を持つようになり、日々の生活に新しい張りが生まれました。

始めるのに、遅すぎるということは決してありません。この記事が、かつての私のように、不安や迷いを抱えているあなたの背中を、そっと押すきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。

✨ 70歳からのNISA【3つの心得】

心得1: 不安を「行動」に変えること。 始めるのに遅すぎることはありません。最初の一歩が肝心です。

心得2: 「成長投資枠」で配当生活を。 安定した企業の株は、年金にプラスアルファのゆとりをもたらします。

心得3: 焦らず、欲張らず、分散させる。 短期的な値動きに惑わされず、どっしり構えることが成功の秘訣です。

❓ よくあるご質問

Q: ❓ 新NISAの「成長投資枠」とは、簡単に言うと何ですか?
A: 年間240万円まで、個別企業の株式や投資信託などを自由に選んで投資できる非課税の枠のことです。特に、配当金を出してくれる企業の株(高配当株)なども対象になるため、定期的な収入を目指す方に向いています。
Q: ❓ 70代から始めても、本当に意味があるのでしょうか?
A: もちろん意味はあります。人生100年時代と言われる今、70代からでも資産運用を考える時間は十分にあります。大切な資産をインフレから守り、配当金で生活に彩りを加えるという意味で、始める価値は非常に高いと言えます。
Q: ❓ どんな銘柄を選べば失敗しにくいですか?
A: 「絶対に失敗しない銘柄」はありませんが、リスクを抑えることは可能です。具体的には、私たちの生活に身近で事業が安定している大企業や、長年にわたって配当を出し続けている実績のある企業などが候補になります。また、複数の銘柄に分散投資することが基本です。
Q: ❓ 投資信託と高配当株、どちらが良いのでしょうか?
A: それぞれに長所があります。投資信託は1本で手軽に分散投資ができるため初心者向け、高配当株は銘柄を自分で選ぶ楽しみがあり、定期的な配当収入が魅力です。両方を組み合わせて、バランスを取るのがおすすめです。
Q: ❓ もし損をしてしまったら、どうすれば良いですか?
A: 投資に価格の変動はつきものです。大切なのは、慌てて売却しないことです。長期的な視点を持ち、なぜその銘柄を選んだのかという最初の理由に立ち返ることが重要です。生活に影響のない余裕資金で投資を行うことも、心の安定につながります。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。皆様のこれからの人生が、より豊かで実りあるものになることを心から願っております。

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